こんな経験ありましたよね?
「宿題を途中までやって放置してしまったとき、なぜかずっと頭に残っている…」
あるいは、「途中で止めたテレビドラマの続きを気になって、ついつい翌日の放送まで待てなかった」
こんな経験、皆さんも一度はあるはずです。
実はこれ、心理学で 『ツァイガルニク効果』 と呼ばれる現象で、人間の記憶や注意の仕組みをうまく利用した法則なんです。
ツァイガルニク効果とは
ツァイガルニク効果とは、 途中で中断したことは、完了したことよりも記憶に残りやすい という心理法則です。
1920年代、心理学者のブルーマ・ツァイガルニクはカフェでウェイターの行動を観察していました。
すると、途中まで受けた注文は細かいところまで覚えているのに、すでに料理を出して支払いが完了した注文はほとんど忘れてしまうことに気づきました。
この「未完のことは頭に残る」という現象こそが、私たちの日常にも数多く見られる心理的法則なのです。
日常の具体例
- 勉強
テキストを途中まで読んで休憩すると、自然と「続きを読まなきゃ」と思うことがあります。
逆に最初から全部読んでしまうと、記憶はあまり残らずに忘れやすくなります。 - ゲーム
RPGやスマホゲームでクリアしていないクエストがあると、ついつい気になってしまいます。
これも脳が「未完だから注意して!」と信号を出しているからです。 - 仕事・タスク
未完のタスクは頭から離れませんよね。
「締切まで時間があるから」と後回しにしても、気づけば心のどこかでずっと引っかかっている…。
これもツァイガルニク効果の一例です。 - 趣味や日常
編み物や読書、料理の途中で中断したものも、次に手をつけたくなる衝動が湧いてきます。
脳が「終わらせるべき」と信号を出しているわけです。

あき
中途半端なことは、ずっと覚えているけど、終わったことは、記憶にないのよねぇ
この法則を知っていたら、正常だと納得できるわ
逆に知らなかったら、記憶力悪いとか思っちゃうよね(;´・ω・)
考察・豆知識
ツァイガルニク効果は、私たちの脳が 未完の状態に注意を向ける傾向 を持つために起こります。
これは、生存本能的にも理にかなっていると言えます。
- 途中で止めたことを忘れずに覚えておく → 次に必要な行動を取りやすい
- 完了したことを忘れる → エネルギーを新しいことに集中できる

ひろ
こうしてみると、ツァイガルニク効果は ただの心理トリックではなく、人間の脳の賢い仕組み と言えますね
まとめ・応用ポイント

ひろ
未完のことは、人間の脳が「覚えておけ!」と自然に指令を出している状態です
これも立派な心理法則です。知っておくと、日常生活や学習、趣味にちょっとした工夫を加えられますよ。

